2011年6月20日月曜日

書評:つむじ風食堂の夜

久しぶりに書評です。今回は 吉田篤弘著「つむじ風食堂の夜」(ちくま文庫)
です。
気に入りました。ただ淡々と淡々と続くタイプの本です。もう一冊この人の本を買っているので、それも面白かったら作者買いしそうな気配です。

ある町の、ある一つの食堂を中心に、主人公の日常が切り取られています。
ドラマティックな展開はありません。
格別泣くようなお涙頂戴の部分もありません。
ただ、その生活が書かれているだけ。
静かに、川がサラサラと流れているだけのように。

夜、少ししんみりと、何か物思いにふけるような気分の時に、ちょっと読んでみると、大変いいかもしれません。私の好きな、ただ何事もない日常を描いている、実に面白い小説だと思いました。

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