2010年6月11日金曜日

Sturm-Liouville固有関数系

関数空間の話をするときに、Sturm-Liouville固有関数系の話をするのはよくわかることなのですが、これを「わかりやすく説明する」となるとなかなか難しいものだ、とノートをドキュメント化しているときに気付きました。

実解析の内容を論ずる方向に行くならばいいのですが、そうではなく、実用としてFourier級数やLegendre多項式、Lagguerre多項式などで展開をする場合、直交性を論ずる場合など、Sturm-Liouville固有関数系は難解な部分になります。

Vectorの展開と同様に関数も展開可能である、ととらえたときに、もちろん関数にも展開するための正規直交基底があり、それを求めることが問題だ、という風にできます。関数を展開するための正規直交基底を我々はどのようにして得られるのか?ということです。

無論、冪級数は直ちに思いつく手段です。これが線型独立なのは自明ですから、Taylor級数展開が可能なわけです。ですが、他にはどんな方法がある、どんな関数系を用いればよいか?と聞かれたときに、Taylor,Laurent,Fourier級数以外、ぱっと思いつくのは難しいのではないか、というのが「感覚」です。それを数学的に求めるためにSturm-Liouville方程式を用いるのだ、という書き方をすれば、少しはわかりやすいのかもしれません。

では、Sturm-Liouville方程式を用いて得た正規直交基底が必ずしも使いやすいのか、実用的なのか?と聞かれると、そこで答えに窮します。実用的なものには名前がついているわけですが、では名前がついていなければ非実用的かというとそうとも言い切れないように思います。数学の「感覚」レベルで話をされたとき、「わざわざSturm-Liouville方程式の解として何種類もの基底を導く必要はないだろう」といわれると、困ってしまいます。

Sturm-Liouville方程式を用いれば、システマティックに固有関数展開が可能である、では答えになりません。システマティックにする必要があるのか?と聞かれるからです。システマティックにするのが数学という学問の一面ですから、数学的にはその必要ありですが、はたしてその他の、実用の人向けの数学でそれが必要かと問われると考え込んでしまいます。

道具の原理を理解する、という観点で、Sturm-Liouville方程式を見ればそれは重要なことなのかもしれないということに気付きました。でも、その原理の理解が、道具とどう結びつくか、うまく説明できる自信がない。自分がSturm-Liouville固有関数系も含めて、純粋数学に比べて物理数学でやや苦手意識を覚えるのは、私がより一般論を目指そうとする、より基本を目指そうとする、basicな人間だからかもしれません。

2 件のコメント:

spirale さんのコメント...

Radon変換とかどうですかね.直交関数系ではないけれど.

達哉ん さんのコメント...

>spirale さん
コメントありがとうございます。
Radon変換というのは初めて聞きました。まだまだ学問の入り口にたったとも言えないような場所ですので、知らないのも仕方ないのかもしれませんが…。

調べた限りでは、どうも積分変換の一つなのですね。