2011年4月2日土曜日

今こそわかる、あのときの「嬉しかった」

数年前、プログラミングの大会に参加して楽しんでいて、優勝した人の感想を聞いた時の一言目が
「嬉しかった」
でした。



単に優勝して嬉しかっただけではなく、「一緒にプログラミングをできる人がいた事が嬉しかった」とおっしゃっていました。今でも覚えている、私の高校時代の輝かしい思い出の一つです。

高校時代は幸運で、共にプログラミングをする仲間がいました。今は競技プログラミングを楽しんでいますが、自分の近くの人に、その話をできる人はいません。マニアックな趣味ですから、よほど恵まれていなければ、そんな人を見つけるのは骨です。

意見は様々かもしれませんが、私にとって、同じ趣味を持つ人との会話はとても楽しいものです。万年筆を初めてしばらくたった後に思ったのも同じ事でした。万年筆の時はその後にpen and messageに滞在するようになり、fuenteに入会し、WAGNERに入会し…と、自分の範囲を広げ「嬉しかった」を実感していました。

高校の時の友人は、もう競技プログラミングをやっていない様です。競技プログラミングをする人は、周りにはいません。高校の時も幸福であったと思っていましたが、いなくなったことで、あの時優勝した人が言っていた「嬉しかった」が染み渡ってわかるようになりました。

今、興味のある人に、プログラミングを紹介しています。興味がある人には、ぜひ競技プログラミングをやってほしいなと思っています。万年筆好きになるのを嬉しく思うように、競技プログラミング好きになるのもまた、私にとっては嬉しいことだからです。多くの人に「好き」を広げることは、本当に楽しいことです。

「仲間がいて嬉しかった」
その言葉が、WAGNERにも続いてくれることを祈りますし、私もまた、それに加わることが出来ればと思います。聞いた当時は染み渡っていなかった「嬉しかった」、今、周囲に競技プログラミングをしている人がいない状況でなおさらわかります。

「1人でも私は生きられるけど、でもだれかとならば、人生は遥かに違う」…中島みゆきの「誕生」の一節ですが、趣味にも同じ事が言えると思っています。

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