2011年1月3日月曜日

誰も書かなかった中島みゆき論ベスト200を聞いてみよう 番外編2

今回はララバイSingerのアルバムから選びます。

宙船:TOKIOの楽曲として知っている人も何人もいて、カラオケに行くとTOKIOの方を聞くときが多いですが、みゆきさんの歌のほうが私は好きです。ファンなので多分に色眼鏡が入っているはずですが。「お前が消えて喜ぶものに お前のオールを任せるな!」非常に単純に言うのであれば、言葉足らずなのは承知のうえですが、自分の道は自分で歩めということです。お前のオールというのは自己のことであり、自己を失ってはならないと言うメッセージが込められていると思います。

水:「水を少しください」その、水が指すものはなんなのでしょうか。一切明らかにされることはなく、淡々と詞は進んでいきます。最後まで聞いても、水が何かの喩えであることはわかっても、なんの喩えであるか、具体的な実態はないはずです。水は我々生命の源であり、それを生命の核心に例えている、と私はとっていますが、それが答えであるとは限らない曲だと思います。その「水」を知ることができるのが、大切な事を知ることができるのではないかと思わせてくれます。

重き荷を負いて:「重き荷を負いて 坂道を のぼりゆくもの一つ 重き荷は重く 他人には 何一つ 見えはしない」のサビの部分に応援のメッセージを感じます。他人には何一つ見えはしない重き荷を、我々一人ひとりはどうすれば良いのでしょうか。自分が精一杯だから、ただ自分でその荷物を持って歩いて行くしかない。その精一杯さがあるから、他人には見えなくても、我々は頑張ることができて、それを登り切ることこそ、死を迎えるに足る状況になることなのではないかと思います。

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