今日は加藤清氏の一周忌です。加藤氏はきっとこの万年筆界を今も見守ってくれていることだと思いながら、この記事を書きます。
私が万年筆を本格的に使い出したのは加藤氏の使ったペンがきっかけでした。パイロットのペン習字ペンを使って後、初めて本格的なペンということで使い始めた万年筆こそが加藤550でした。青地に黒の比較的使い安いそのペンは、私の高校時代の勉強を支えた重要なペンです。
私が高校生の頃、美しい柄で比較的安いセルロイドの万年筆、加藤製作所やロングプロダクツのものですが、これらは目標として十分なものでした。一生懸命勉強して、その勉強の横には万年筆がありました。
加藤製作所のペンは、一年を経ても決して忘れられることなく残っていますが、これからどうなっていくかはわかりません。誰にもわかりません。だからこそ、使っている人が加藤氏の言っていたとおり、実用として万年筆を愛用するべきなのであると思います。飾るのではなく、実用品として、これからも加東市のペンを愛用し続けていきます。
7 件のコメント:
一周忌ですか、早いですね。
昨日のWAGNERで期せずしてカトウセイサクショのカレイドスコープを手に入れました。大切にしようと思います。
一年が経ちましたか。加藤社長は天国でセルロイドを作っていることでしょう。
私も加藤社長の生前に一本手に入れておきたかったですね。
当時の私は万年筆と言えば、パイロット・セーラー・プラチナ・パーカーの四つしか知らず、小学4年生の頃に初めて買ってもらった万年筆もカスタム742でした。
手頃なセルロイド万年筆を買えなくなったのは大変残念なことです。
達哉様はラッキーですね。
達哉様の応接間、拝見しました。私と同い年とは思えぬ内容と鋭い文章で、「おお!」と声を上げて驚きました。
その中でも特に「パイロットの用意した階段」が好きです。
ペチットワン、ペン習字用ペン、プレラ、セレモ、ルシーナ、ニューヤングレックス、カヴァリエ、ステラ、カスタム、シルバーンの順番は確かに階段ですね。
「ペチットワンでちょっと大人の書き味に気付いたら、本当の大人になってみないか?」の一文には変にドキッとしてしまいました……
>るり千代 様
コメントありがとうございます。
一周忌なんですよ、早いですよね…。
カレイドスコープは初めて見たときに感動するほど美しいと思いましたが、その後すぐに売り切れて手に入れられなかったペンです。またお会いしたときに良かったら見せてください。
>ヘンリー 様
コメントありがとうございます。
小学生のことからカスタム742というのは、高校になってようやく自分で万年筆を購入した私からすると羨ましい限りです。10年も使っているのであれば、万年筆研究会WAGNERで気後れすることもないと思いますので、日本に帰ってきたときはぜひ。
応接間は事情により、更新できないので、ヤル気があれば移設します。やる気がなければ…放置です。その文章は2年ぐらい前に書いたものですね〜。
本当はカスタム74で済ませたかったそうですが、私が言うことを聞かないので、74と743の中間を取って742を選びました。742自体は元気ですが、「なんと親不孝なことをしたんだろう」と後悔する時もあります。
WAGNERには錚々たる顔ぶれが揃っていると伺ってます。私みたいな人間が参加するのはおこがましいです…… 私は4月と5月しか日本にいませんしね。
応接間、またお邪魔いたします。
万年筆と過ごす高校時代なんて
なんとも素晴しいですね。
こういう時ばかりは都会育ちの方が羨ましくなります。
余り人をうらやむのは好きではないですし
しなかった言い訳も嫌ではありますが
山奥の秘境で走ってばっかりの青春時代を過ごした私が
万年筆と出会うチャンスは無かったなあ・・・
町に出るのも部活の遠征くらいでしたしね。
あの時代に私も我が友の一本に出会えていたら
もうちょっとマトモに勉強をしていたかも、なんて思ってしまいます。
娘達には環境を作ってやるつもりです。
親子で楽しむのもまた一興でしょう?
>ヘンリー 様
ありがとうございます。
たまの後悔も含めて、万年筆のストーリーとなるように思います。一本一本のストーリーを大切に、というのも一興ではないでしょうか。
>大阪のオバチャン 様
ありがとうございます。
実際、万年筆を使うために勉強をしていたようなこともありました。「万年筆には人生を変える力がある」と、pen and messageの初期のホームページには書いてあったのですが、まさしくそのとおりだと思ったものです。
親子で万年筆って素晴らしいですね。私の両親はあまり興味を示しませんが、自分が親になる時、自分の子供達にそういう環境を作ってやれれば、と思います。
一本一本のストーリー、まさにそうですね。後悔はしてますが、今では742は良き相棒です。
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