知り合いで、私のことを心配してくださっている人が言っていたのが「信頼できないから辛いのだ」ということです。疑心暗鬼云々というのではなくて、欠点ゆえ、あるいはその人の性格との不一致故に「信頼できる状況」というのが殆どなくなって、辛いことを話せなくなる。それゆえ、はけ口がなくて、辛くて仕方がなくなってしまうというのが、その人の意見です。あるいは、相談相手自身の状況が厳しいがゆえに相談できなくて、はけ口が減ってしまうのもその原因の一つだとおっしゃていました。
血縁関係云々や尊敬しているといった話を通り越して、自分の辛い状況を理解して親身に相談に乗ってくれる人はまれです。自分の血縁関係にある人が辛い状況にあって、親や祖父母に相談するにも気後れするような状況であれば、血縁関係の有無、愛情の有無という問題ではなく、相談しづらくなってしまうでしょう。他人の方が第三者としてみてくれるから相談しやすいという場合もあれば、尊敬している人にあまりにつまらない問題だから相談しにくくて、という場合もあるでしょう。相手の立場柄、プライベートなことを相談しづらいというのもひとつの「相談できない状況」だと思います。
そもそも臆病な性格ゆえに信頼できる人が少なく、その上相手の邪魔になってはという、ある種相手が自分へ割いてくれる時間への不信感が辛さを招き混んでいるのだといい聞かせても、正直辛さは募ってきます。だから、信頼できる人を持つことが大切なのだ、とは思うのですが、相手の状況を考えると、なかなか切り出せないような場合も多くあります。
そういう、「信頼できない辛さ」は性格的なものが原因となっていることが多いようで、なかなか簡単には取り除けないようです。事実、私は信頼できない辛さをよく感じるような性格ではないかと、その人に言われました。間違っていないと思います。
信頼できないから辛さを募らせてしまうという状況を回避するには、少しでもいいから、幾人でもいいから、何とかして信頼できる人を見つけて、少しでも話を聞いてもらうことだ、と思います。
今、自分がつらいときに、話を聞いてくれるという友達が何人もいて、そのおかげで助かっています。それがいなかったらと思うとぞっとします。信頼できないから辛いという性格の人には逆に、状況に応じて相談できるような人がいればいい、と思います。全てにおいて信を置くのが難しい性格でも、どこか共感できる点で信を置くことができるようなところがあれば、だいぶ心が楽になるだろう、と思うからです。
信頼できないから辛い、自分もそういう状況に陥ることがあります。だからこそ、状況に応じてでいいから、TPOに応じてでいいから、その場その場で信頼できる人を持って、相談できるようにすることが、辛さを解消する手段ではないかと思います。数日続くような辛さも、信頼できる人が相談できるようになるまで待てば、それが割合短い日にちで来るとわかれば、その日まで頑張れるものです。
つかの間人を信じれば、もう半年頑張れる・・・私がいつも涙する中島みゆきさんの「帰省」の一節ですが、半年とはなかなか行かないものです。だから、つかの間人を信じれば、もうしばらく頑張れるということで、誰か信じて、相談をするというのも大切なことではないでしょうか。
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