2014年7月29日火曜日

他の人がしんどい時にこころがけていること

RPGで、強敵と戦っている最中、HPも減って、毒に侵されている。そんな時、相手の弱点を分析して戦いを続けても、勝てる可能性は低いでしょう。まずは、毒を治癒し、HPを回復せねばなりません。


先日、少し普段と違う環境で、寝られないと焦っている後輩がいました。先のRPGのたとえで言えば、焦りが毒、眠れずつらい状況が「心のHPが減っている状況」で、眠れないことが強敵でしょうか。
自分自身の精神状態のいい日が続いているとはとても言えませんが、それでもやはり心配ですし、何よりその心配が続くと私のほうがしんどくなるので、おせっかいかもしれないけれど、なにか助けになりたいと思いました。

何かのアドバイスよりも、やはり最初は焦りを取ることだろう、と思って、他愛もない話をしました。のんびりと、いつ終わってもかまわない、いつ話したって構わない、そんな話題をゆっくりゆっくり話しました。ただ話しているうちに、きっと落ち着いたのでしょう、眠くなった、眠れそうだって言って、彼は話を終え、眠りについた様子でした。

ただそれだけ、それだけなのだけれども、最初から「敵を倒せ」ではしんどすぎるから、まずは、毒を治癒し、HPを回復せねばと思います。人がなにかしんどい状況の時には、初手を間違えぬよう、まずは毒を治癒することから、はじめるように心がけています。

私自身がうつに近い状況を経験し、友人もまた似たような状況に陥った時、そのことに気づきました。何か意見を言っても、弱った状態で敵を倒せるはずはないのだ、ということ。まずは毒を治癒し、HPを回復するのが必要で、落ち込んだ、しんどい、辛いと言っている人がほしいのは「敵を倒す方法」ではなく「回復や治療となる優しさや同情」なのだ、ということ。

その後、メンタルヘルスの講習を受け、「カウンセリングの最初は傾聴から、まずは傾聴を行い、意見とかは後からゆっくりと」ということを聞いて、この考えは確信に変わっていきました。

まず、友人が毒に侵されることのないよう、HPの減らされることのないよう、全力を以って守りたいと思います。ですが、それでも毒に侵され、HPが減らされてしまった時には、敵を倒すこと(=解決)を最初に持ってくるのではなく、辛いことをすべて吐き出させて、相手のことをよく聞き、落ち着かせること(=回復)を最初に持ってきます。私自身が心がけている話であり、同時に、私自身がつらい状況に落ち込んだ時に、我儘ながら、お願いしたい話でもあります。

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