秋の夜が寂しいものと感じるようになって、もう10年になります。一番つらかった5年前の秋を経験してからは、秋の夜、特に今の時期の夜は、泣きたいぐらいで済むならマシな方で、もっと辛いように思える夜もあります。
そんな嫌な時期が、今年もやってきてしまいました。そして、今年は周りに同年代の人がいない、一人の…本当に一人の夜です。例年よりも随分早い時期だけれども、今日もすでに、辛い夜を過ごしています。
泣きたい夜、辛い夜には、温かいものが欲しいと思います。でも、その温かいものは、一人でいる限り、自分で用意するしかないのです。しかし、用意したとしてもそれは寂しさをいや増すばかりなのです。
自分で淹れた紅茶は美味しい。でも、寂しさを振り払ってはくれない。
自分で書いた手紙は相手の心を温める。でも、自分の心を温めるには足りない。
自分で話しかけた友人はきっと相手をしてくれる。でも、こちらから誘うだけで、相手から話しかけられない現状は、直視できないほどの寂しさをもたらす。
秋の夜に感じるのは、寂しいことばかり。
そうして、その寂しさを振り払えない自分を見て、いつも至るのは、自分は誰からも愛されてはいないんじゃないかという、恐ろしい考え。
今、自分の葬式があったとして、いったい何人が来てくれるのだろうという、泣きたいほどの苦しい考え。
秋の夜は、嫌いです。どうしても振り払えきれない寂しさが、付きまとうからです。
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