出会いあれば別れありで、今生の別れとまで行かなくとも、日常会っている人と過ごせる日々が少なくなり、もう少しすると毎日のように会うこともなくなるという時期になると、自分はその人に心を尽くせただろうかと不安になります。
「別れを嫌がるのではなく共に過ごせる時を大切にするんだ」とは、私の好きなゲーム「幻想水滸伝2」の中に出てくる言葉ですが、自分は本当にこれを実践できているかと、残り少ない時期にはいつも自問します。別れる時に交わす言葉に、万感を込めた礼をいえるのであれば、自分の中では及第点です。もちろんこれは自分の中だけのことなので、単なる自己満足に過ぎないことかもしれませんが。
残り少ない時にならねば、人はその「少ない」という事に思い至り辛いと考えます。「なくなって判る大切さ」です。その時に、心だけでもあげられればいいなと思うのです。そしてこれは、わがままだとおもうけれども、私という人間を心の鬼籍に入れないでいて欲しい、機会があればまた楽しい時を共にしたい、せっかくの縁を切らずに欲しい、そういうふうに思うのです。
「優しさだけしかあげられるものがない こんな最後の夜というのに」…それは嘆きかも知れないけれど、せめて最後に優しさだけでもあげられれば。残り少ない時にこそ感じるこの気持ちを大切にしたいと思っています。
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